4月12日(土)、11号館311教室にて、新入生歓迎学術講演会が行われました。80名以上になる新入生のほとんどが出席、熱気に包まれた大盛況の講演会となりました。講演は、サバティカルから復帰された川村信三准教授による「戦国および近世初期におけるキリシタンと民衆—一宗教集団の興隆原因の再検討—」。機器のトラブルでせっかくのパワーポイント上映がかなわなかったものの、そこは海千山千の講義巧者。戦国期に強固な結束を保ち展開した2つの宗教集団——キリシタンと浄土真宗が、いかなる共通点と相違点を持ち、なぜ同じように興隆するに至ったのかを、初心者にも分かりやすく熱く語られました。出席の教員からは、キリシタンの組織系統や宗教の本質に関わるような質問も飛び出し、新入生も初めて触れる「大学の学問」に大いに刺激を受けていたようです。同内容の書物をご執筆中とのことで、今から刊行が待たれます。
講演終了後は、場所を移して懇親会。用意された料理は、食欲旺盛な若者たちによってあっという間に底を尽きました。新入生が料理の置かれたテーブルから離れようとしないので、井上先生が「立食パーティーのマナー」をアナウンスする一幕も。アルコール抜きのため不完全燃焼の教員も多かったようですが、打ち解けた空気のなかでの会食となりました。彼らがどのような「大学生」に成長してゆくのか、期待と心配の相半ばする一日でした。